どんな名前をつけましょう。

星のヘアライン

生後一ヶ月の白い仔うさぎ    
 

 さて、名前をどうしましょう。我が家のうさぎは、代々「風」に因む名前をつけてきました。今回もそうしましょうか。「ブリザード」ちゃん、あるいは「吹雪」ちゃんなんてどうでしょう。…良くない、ということだけは明確ですが、名案が思い浮かびません。そもそも、私は仕事でキャラクターの名前を付けるのも苦手で、悩んだ上で、適当に付けることが多かったのです。人工衛星から、「だいち」「はるか」「みどり」「あすか」「ようこう」とか。名前が無くて何とかなる場合は、付けないこともしばしば。そもそもこのサイトのナビゲータ(うさぎねこファミリー)も、「ナギ」以外は、全部「単位」ですからね。

 「風」でなくても、自然に関係した名前をつけたいという思いはありました。「空」とか、いいと思ったんですが、仔うさぎの出身店の看板うさぎが既に「そら」ちゃんでした。では、「宇宙」と書いて「そら」。…そんな、若い方のような命名は年寄りの私にはちょっと…。「うちゅうとかいてそら」という名前なら、遊び心でいいのですが、呼びにくいことこの上ないので却下。だからと言って、雲。…というのも名前としてはどうでしょう…。
 基本に戻ると、白いのが売りですから、やはりそこに因みたいのは人情ってものです。で、雪国出身の私としては、身近な現象である「風花(かざはな)」から、ふうかちゃん。…なんだか乙女風で、私にはイタイ…。ダイヤモンドダストちゃん。…名前としてどうなんでしょう。

 では目先を変えて。白い星といえば、「ベガ」ちゃん。夏の夜の女王という異名はいいけれど、ベガの意味は、「落ちる鷲」だし、なんだか派手なわりに縁起が悪そうです。同じく白い星「スピカ」ちゃん。真珠星とも言われる白く美しい星ですが、女神デーメーテールの持つ麦の穂先の意味で、要は「スパイク」のことですから、なんだか尖った印象があります。そもそも天文屋が、星の名前をペットにつけること自体、多少の勇気が必要です。やはり、まんま、「ユング」とか「ブラン」では?…なぜ異国語にする必要があるのか分かりません…。とはいえ、「しろ」では、日本昔話です。割と好みですが。
 また立ち戻って。「雪国」と言えば…、川端康成、清水トンネル、千まさお…。連想からはもう何も生まれてきません。

 止むを得ず、純粋に「雪」。これなら名前としては、照れくさくはありません。実は、当初から候補にはしていたのですが、どうしても心のブレーキがかかります。それは、私にとって、「ユキ」という名前は、アニメの「ハイジ」に出てきた真っ白い仔ヤギのイメージです。引き換えこのうさぎ、実は真っ白くは無いのです。血統書にある「毛色:フロスティ」という異国語が、それを示しているのでしょう。シールポイントがグレイなのは最初から承知していましたが、背中もうっすら…茶色いような、なんとなくホコリっぽい感じ…。経験値から来る、「予感」もありました。ネザーの毛色は、成長とともにかなり変わります。真っ白い雪のイメージの、「ユキ」という名前が、そのうち重くなるのでは…?しかし、代案も思い浮かばないまま、仔うさぎは、「ユキ」と命名されました。

 その後、私の予感は現実になっていきます。仔うさぎは背中からどんどん赤茶けた毛が増殖していき、その様子は、さながらホラーゲーム「サイレントヒル」の、「侵食」というワードを思い出すほどです。

 でもいいのです。ユキは、本名を「赤い彗星(すいせい)のユキ」とします。彗星とは、ほうき星のことです。古い天文人は、彗星のことを、時に「汚れた雪だるま」にたとえます。彗星が、泥(チリ)の混じった雪の固まりような成分であることを、分かりやすく伝えるための表現です。今、ユキの赤茶の毛の混じる背中を見ながら思います。汚れた雪だるま…と。

 2009/10/1脱稿
赤い彗星のユキ
ユキさん近影。時の流れって残酷ですね…。
 うちのニュータイプ、「赤い彗星のユキ」は、日々着々と、泥の含有率を増やしています。


雪だるまとなの&シャアナギ

星のヘアライン

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