小項目「星座」って結局何だろう?

星のヘアライン


 星座って何か、正確に答えられますか?

 意外に難しいんですよね。
その理由は、天文学的な「星座」と、一般的な「星座」、そして、伝承としての「星座」が微妙に(?)違うからです。
 正解は何かと聞かれれば、立場上天文学的な星座について、説明したいとは思いますが…。

 どうなんでしょうね。


 正解なんて、ひとつじゃない。それが正解なのかもしれません。
 

 とまあ、そんな前提で、とりあえず、星座とは何か、天文学的な見地から、ぐぐっとかいつまんでお話しましょう。


 アイキャッチ星


 さてさて下の図は、星空のある場所を切り取って、星の明るさを、の大きさで表現したものです。何座か分かりますかー?

 星に詳しい方は、お分かりになると思います。ちょっと難しい星座かもしれませんが、正直、オリオン辺りだと、あからさまなんで…。でも有名な星座ですよ?
 もうちょっとデフォルメすると、もっと分かりやすいんですけどね。

 ちなみに、図は全天恒星図(誠文堂新光社)をプロットさせていただきました。



イラスト 星座1


 どうですかー?難しいですねー。

 ヒントは、一番大きいは、一等星の中で一番暗い、レグルスです。小さな王、という意味のある、ある動物の心臓の星です。
 左にも、明るめの星がありますね。二等星で、デネボラです。何とかの尻尾、という意味です。

 では、主だった星を線で結んでみましょう。







イラスト 星座2


 動物っぽくなりましたでショ。

更にヒントは、星占いの星座です。









イラスト 星座
 
 正解は、「しし座」です。
星座って、一般的には、こんなふうに、星を線で結び、そこに、モノや動物、人の姿をみたてたものを言いますね。

 でも、それだけでは無いんですよ。

 


星マーク どうして星を見るのでしょう?

 そもそも始まりは、何だったのでしょう?
人類は、はるか何千年もの昔から、熱心に星を眺めてきました。そして、目立つ星や、星の並びに名前をつけてきたのです。
 それは、星が綺麗だからとか、夢があるからとか、そういう理由からばかりではありません。

 人は生きていくために、多くの人を「生かす」ために、星は観測されなくてはならなかったのです。

 私たちは今、時の流れを時計で。季節の移り変わりをカレンダーで正確に知ることができます。この「時計」や「カレンダー」は、天体を観測することによって作られたものです。
 別に、時間や季節が分からなくても生きていけますか?…ま、確かに、生きていくことは出来ますね。
 でも、人間という種族が安定して繁栄していくにいくには、洪水などの災害を予測し、狩や漁に出る時期を知り、種まきや収穫のタイミングを図ることが必要です。

 そして…。これは私見ですが。私は、「時間」という概念を正確に把握するか否かが、文明の発祥を左右していると思っています。
 「言葉」のようなツールで仲間とコミュニケーションを取る動物も、道具を使う動物も意外にたくさんいますが、正確に時間を計り、それをきちんと管理する生物は人間以外にありません。

 いずれにしても、星を正確に観測するためには、共通の呼び名が必要になります。おそらくそうやって、星や、星の並びに名前がつけられていったのでしょう。
 アイキャッチ星
星マーク 星座の歴史

 星座の基礎が出来たのは、今から5000年以上昔だと考えられています。メソポタミア地方(今のイラク付近)で暮らしていた人々が、夜空の星を結んで、神々や人、動物にみたてたものが星座の元になりました。それがギリシャに伝わると、ギリシャ神話と結びついて、更に大きく発展していったのです。

 2世紀になると、プトレマイオスという天文学者が、それまでに作られた星座を48に整理しました。れを、「プトレマイオスの48星座」といいます。この分類は1000年以上、ほとんど変わらずに使われてきました。

 15世紀になると、ヨーロッパの人たちが船で南半球まで旅をするようになりました。17世紀には望遠鏡が発明され、今まで知られていなかった星がたくさん見つかり、新しい星座が必要になりました。そうして、15世紀から19世紀にかけて、多くの天文学者が新しい星座を作ります。

 その結果、一次は星座の数が100個以上もあったり、作る人によって星座の数が違っていたり、混乱するようになりました。

 そんなこんなで、これはアカン、と、国際天文学連盟が、星空を88の区分に分け、正式に88の星座を決めることになったのです。1928年のことでした。

 星座を知ると、星空はもっと身近になります。誰かと仲良くなる時に、相手の名前や、趣味などが分かった方がいいのと同じですね。

 まあ、ひっくり返して考えると、言葉も通じない、どこに住んでいるかも分からない子とでも、幸運にも友達になれたりすることもありますから、星の名前も等級も、なーんの知識もなく空を見上げても、やっぱり星と仲良くなれるってことですけどね。

 そうそう。
「知識があった方が、星に親しむことができる」
「全く知識が無くても、星を好きになれる」

 どっちも正解だと思います。



 


星マーク 空の地図

 では、本題。「星座って何か」に戻りましょう。 

 皆様の中には、線で結ばれたり、絵に含まれている星だけが、その星座の星だと思っている人もいらっしゃるかもしれません。
 しかし、それでは線や絵に含まれていない星は、どの星座の星でもないことになってしまいます。

 実は、星座というのは、星の場所を示す地図のようなものなのです。

 日本列島が47都道府県に分けられているのと同様に、星空は88の区画に分けられているわけです。

 具体的にはは、プトレマイオス48星座や、古く、歴史のある星座を優先的に決め、赤経、赤緯に沿って星座の区画を決めていきました。曲線で境界を括ったら、地上と違って、誤差が出ますでしょ?きちんと決めたかったわけで、直線で区画を決めたい。地球本位で考えた場合、黄経、黄緯か、赤経、赤緯かどっちかですが、黄道の場合、歳差運動でずれていってしまいますから。
 ちょっと説明不足ですかね。まあ、きちんと直線管理したいので、手っ取り早く赤経、赤緯に沿って境界のラインを引いたのでしょう。





 つまり、こうやって、垂直な線に対して…。

イラスト 星座4
 





 こんな風に…。
青い点線が、星座の境界線です。絵としての獅子の頭や、後ろ足の踵あたりは、正確にはしし座の星では無いんですね。
 
イラスト 星座5


 そんなわけで。
天文学で使う「星座」は、星の分類上必要な、謂わば「星空の地図」なわけです。

 ただ。最初に既に申しましたが…。



 星の並びを結んだ線が、星座、という考え方も、間違いでは無いと、私は思います。










 最後は、おまけで、しし座流星群のイラストで…。
  イラスト しし座流星群 2010/11/15脱稿




イラスト うさねこ星座について語る
星のヘアライン

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